病弱なrobe、まきむぅに会いにいく。(前編)
例えばテレビの向こう側の人が、目の前に現れたとき。
例えばドームでそのゴマ粒ほどの姿を、オペラグラスで追いかけたその人が、自分のパーソナルエリアぎりぎりにきたと考えたとき。
ちょっと大袈裟かいな。
私が昔から会いたいと思う有名人は、
と、それほど変わらないのですが。(ざ・ミーハー)
今回、生で会えてちょっと感動した人がいます。
この『ハッピーエンドに殺されない』の著者。
「まきむぅ」、こと、牧村朝子さん。
この刺激的なタイトルが、またね、そそりますでしょ?
読んでみたくなりませんか? 読もう。
まきむぅとは?
タレントであり文筆家です。
私が彼女を知ったのは、LGBT関連の記事をネットサーフィンしていたときに偶然彼女のつぶやきがひっかかってきたのだったかなあ。きっかけはあまり覚えていないのですが、彼女の知性・考え方・文章の魅力に一気に惹きつけられてしまい、しばらく彼女のブログやtwitterを探しては読んでいました。(ちなみに私はtwitterは読む専門)
アメリカで「私たちはLGBTだ!」って自称して立ち上がったものを、日本では「LGBTって知ってます?こういうマイノリティの人たちのことなんです。理解してあげましょうね」っていう他称で広めちゃった感あるからなあ。
— まきむぅ(牧村朝子) (@makimuuuuuu) 2018年1月31日
例外ももちろんあるけど、大筋はそうだと思う。アメリカでは自称、日本では他称。
彼女は世間的には「レズビアン」ということを公表している数少ないタレントさんです。そしてまきむぅの夢は「将来、女の子同士のカップルから『レズビアンってなあに?』って聞かれること」だといいます。←もう、この表現が素敵。
”レズビアンだと分類されることは受け入れるし、自己紹介の時も必要なら「レズビアンです」って言うけど、アイデンティティとしてことさら「レズビアン」という言葉を掲げたり、胸を張ったりしない。レズビアンである前の自分自身を生きることにしたんです”(著書『百合のリアル』より抜粋)
まきむぅは、声高にLGBTの権利を主張するアクティビストではない、と思います。
(注:そういう方を否定するものではありません)
プラカードを掲げてシュプレヒコールをあげて通りを練り歩く、自分にはそんなことは出来ないと、古い1Kのアパートに引きこもっている悩めるLな女子に「いいじゃんいいじゃん、もうあなたのままで。人生楽しく生きなきゃ損じゃない?」って、肩を抱いて軽やかに外に連れ出してくれるような、謎の美女、といった感じでしょうか。
(余計に意味不明か)
そして私はそんなお姉さんをとっても素敵だと思うし、連れ出されてみたいと思う。
同じ時代を生きてるあなたとわたし
みんな違ってみんないいのだから
なにをそんなに区別したがるの?
知らないことは教えあえばいい
気に入らないことはきちんと伝えたらいい
そういう、人として基本的な対話を、もっとも~っとしていきましょうよ!!って、そんな風なことを、まきむぅは文章やトークショーやメディアを使って、発信してるんじゃないかなあと思います。
・・・私は「自分が恋愛・性欲の対象にするのは女性なんだ」ということを自分自身で受け止めるまでに、12年かけています。でも、もし世の中がもう少しましだったなら、その12年を別のことに使えたわけですよね。・・・そういう時間をもっと別のことに使える世の中を次世代に残したいと思って、文章を書いています。
(「LGBTのショートカットの道を作って消えていく人になりたい」牧村朝子さんの生き方、働き方 - はたらく女性の深呼吸マガジン「りっすん」
抜粋)
↑まきむぅが今、人前で話す・文章を書く理由。ですよね。
そんな彼女を、一目みたくて。
最悪な体調をおしながら、雨の降る夜の下北沢を歩いたのでした・・・
つづく。。。